JA大分中央会担い手支援部(県域担い手サポートセンター)は10月3日より、県内JAの組合員が国の行う労災保険に特別加入するために必要となる「JAグループ大分労働保険事務組合」を設置し、運営を開始しました。
労災保険制度では、農業法人等が雇用している労働者は原則として加入が義務付けられていますが、個人農家や農業法人の経営者は、一定の要件のもと任意での特別加入となります。
農業者の高齢化などで農作業事故の発生リスクが高まる中、死亡事故は全国で年間350件(2014年度、農水省調べ)、県内でも8件発生しましたが、農業就業人口に対する特別加入者の割合は全国で5.8%(14年度、JA全中調べ)にすぎません。また、本県では特定農作業従事者(一定規模の販売農家)の加入者はゼロという状況です。
このような中、JAグループ大分では、組合員に対する農作業の安全啓発とともに、自己改革の一環として今年6月に中央会に労働保険事務組合を設置することを決定、設置に至りました。総合JAが特別加入に必要となる体制整備に取り組む事例は全国的に多数ありますが、県域として取り組むのは全国で14番目(外部委託も含む。JA全中調べ)となります。