JA大分中央会について

ごあいさつ

就任ごあいさつ

二宮会長

JA大分中央会
会長 二宮伊作

 このたび、7月28日の本会総会におきまして、会長に就任しました、二宮伊作でございます。

 現在、わが国農業・農村をとりまく情勢は、少子高齢化や後継者不足などによる農業就業人口の減少、農地の荒廃、担い手・労働力不足による生産基盤の脆弱化などにより、集落機能の維持はもとより、農業生産力の維持すら困難な状況にあります。本県ではさらに、耕作面積の7割が中山間地の条件不利地であり、家族経営を中心とした小規模な農家が多いことから、事態はより深刻であります。

 これらの厳しい状況に対応するため、JAグループ大分では平成27年12月に開催した「第29回JA大分県大会」において、「農業者の所得増大・農業生産の拡大」を今後3ヵ年で取り組むべき最重点分野として位置づけ、提案いたしました。具体的には、後継者の確保・育成対策を行うため、「担い手」へ出向くJAの専任体制の整備や、地域の実情や「担い手」のニーズに基づいた指導を重点的に展開してまいります。

 一方で、農業・農村を取り巻く厳しい情勢は、JAグループ内部の問題だけでなく、JA外部からの圧力によるものもございます。

 典型的な問題が、諸外国との農畜産物貿易交渉をめぐる情勢です。環太平洋経済連携協定(TPP)については、1月20日のトランプ大統領就任後の米国離脱表明により、一旦は漂流したかに見えたものの、米国を除いた11ヵ国での発効を目指す議論が熱を帯びています。また、7月6日に欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)が大枠合意いたしました。いずれの交渉も関税撤廃および段階的な削減を条件としており、交渉が実現してしまえば、安価な外国産の農畜産物が大量に輸入されることになります。その結果、わが国の農業者は農業経営が維持できなくなる可能性があるだけでなく、食料の安定供給にも影響が出てまいります。現在、我が国の食料自給率はカロリーベースで39%しかありませんが、交渉如何によっては、皆様の食卓に並ぶ食べ物の大半は、外国産となってしまう可能性も否定できません。

 わが国食料の安定供給には国内農業生産の維持・拡大が不可欠であることから、私たちJAグループは農家組合員が未来永劫、農業経営を持続できるよう必要な国境措置の確保など、政府に対して粘り強く求めていかなければなりません。

 また、昨今は政府からの民間団体である協同組合組織への不当な介入に翻弄されています。首相の諮問機関である「規制改革推進会議」からの提言で、中央会制度の廃止や全農の株式会社化、信用事業の農林中央金庫への移管など、「JAグループの解体」とも取れる内容であり、農業・農村市場へ大企業やグローバル企業の参入を促したと言わざるを得ないものでした。

 私たちJAグループはこれを受け、自らの組織の問題は自らの改革で行うとの考えのもと、「農業者の所得増大・農業生産の拡大」の実現に向け、新規就農者の確保・育成対策や営農指導員の増員、専門知識の向上対策などを網羅した「JA自己改革工程表」を年次計画として作成し、各JAで実践・進捗管理を行っているところです。

 今後も、政府からのJAグループに対する「フォローアップ」という名の下の干渉が懸念されるところではありますが、私たちJAグループ大分は自己改革に取り組み、着実に成果を挙げていくことに全力を尽くし、農家組合員や消費者の皆様から必要とされる自主・自立の組織を目指します。

 最後になりましたが、JA大分中央会は、県下で農業に携わる方々、そしてJA組織の健全な発展を目的に設立・運営している組織です。

 平成28年4月の農協法改正により、中央会は平成31年9月に連合会へと組織変更いたしますが、組織変更の有無にかかわらず、JA大分中央会が皆さまに対して果たさなければならない使命と役割は、従来までと何ら変わるものではありません。

 昨今の厳しい状況の中、いまこそ協同組合設立の原点に立ち返り、農家組合員の方々、そして会員JA・連合会の負託にこたえ、ひいては農業者の所得増大に資するべく事業を展開してまいる所存でございますので、何卒皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。